第37期 活動領域ごとの活動方針
0.新しい活動のあり方の模索
- 私たちの生活を一変させた新型コロナウイルスの影響は多岐に渡り、長期化の様相を呈しています。Afterコロナ・Withコロナのみならず、今後もこのような社会環境が起こりうる前提を持って、労働運動・労連活動の新しいあり方を模索しながら第37期の活動を進めます。
- 新たなコミュニケーションツールとしてWeb会議システムが普及しました。第37期も積極的に活用することで、感染拡大防止と距離・時間の制約の低減を両立します。
1.組織拡大
- 労使協議による職場の課題解決・労働条件の向上を実現するには労働組合の存在は必須です。グループ内未組織企業の組織化を進めると同時に、法的な従業員代表を担保する50%以上の組織率はもとより、安定的過半数である75%以上の組織率を労連全単組で目指します。
(1)パートタイマー・アルバイトの組合員化
- 極めて短期の雇用の方を除いた全ての従業員を組合員とすることを念頭に、組織率75%未満の単組は対象範囲の拡大計画を事務局と立案し実行します。
- オルグ活動実施にあたっては必要に応じて本部・地域・単組が連携を行います。
(2)グループ内未組織企業の組織化
- 企業ニーズ、事件・相談件数等を考慮し、優先順位を決めて取り組みます。 結成サポートは組織局が行い、オルグ活動実施にあたっては必要に応じて本部・地域・単組が連携を行います。
(3)友好労組との関係強化
- イオン労連加盟意思のある友好労組との情報交換の頻度を上げ、加盟促進を行います。
2.組織強化
(1)地域活動
- 将来的な「地域執行体制」を意識しながら、職場に近いところでの課題解決を目指して地域会議を軸とした地域活動を展開します。「北海道」「東北」「北関東」「南関東」「北陸信越」「中部」「近畿」「中国」「四国」「九州沖縄」の10地域を活動単位とします。
- 「事業活動(エリア・SC単位のイベント等)」「教育活動」「社会参画活動(パートナー議員交流会・ボランティア活動等)」「オルグ活動(課題解決の支援、組織化・組合員化支援・政治活動等)」の4つを重点活動とします。
- 地域代表者・組合役員・組合員のさらなる巻き込み強化と情報共有を図ります。
- 上部団体からの協力依頼・動員要請等については相互の情報を共有し、特定単組に偏ることなく対応することで、最大労連としての付託に応えられるようにします。
(2)単組・組織力強化活動
- 労連と単組のレポートライン、単組強化活動を行う単位として「GMS・SM東」「GMS・SM西」「専門店」「小型SM・ドラッグ」「フード・機能会社」「インフラ・レジャー」「DV・金融」の7つのチームを設定します。窓口となる事務局を配置し、統一闘争や単組強化に関する情報交換や取り組みを行います。
- 「UAゼンセン目標達成運動」を活用し、単組の力量アップにつながる具体的取り組み事項・改善ステップを示した「労連版目標達成運動」をグループ単位で進めます。
単組活動サポートチーム
下記の表は横にスライドします
GMS・SM東 | イオン北海道労働組合 | オールサンデーユニオン | イオン東北労働組合 | イオンスーパーセンター労働組合 | イオンリテールワーカーズユニオン | ダイエーユニオン | イオンマーケット労働組合 | 清水フードセンター労働組合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
GMS・SM西 | マックスバリュ東海MYユニオン | イオンビッグ労働組合 | KOHYO労働組合 | 山陽マルナカ労働組合 | マックスバリュ西日本労働組合 | マルナカ労働組合 | イオン九州労働組合 | イオン琉球労働組合 |
専門店 | 未来屋書店労働組合 | イオンペットユニオン | COX union | G-FOOT労働組合 | メガスポーツ労働組合 | |||
小型SM・ドラッグ | ミニストップユニオン | ビッグ・エーユニオン | まいばすけっと労働組合 | シミズ薬品労働組合 | ||||
フード・機能会社 | イオングローバルSCMユニオン | イオントップバリュワーカーズユニオン | 生活品質科学研究所労働組合 | イオンイーハート労働組合 | イオンベーカリー労働組合 | イオンフードサプライ労働組合 | オリジン東秀ユニオン | |
インフラ・レジャー | イオンコンパス労働組合 | イオンファンタジー労働組合 | リフォームスタジオ労働組合 | 白青舎労働組合 | イオンディライトアカデミー労働組合 | イオンディライト労働組合 | イオンディライトセキュリティ労働組合 | |
DV・金融 | イオンモール労働組合 | イオンタウンユニオン | OPAユニオン | イオン銀行従業員組合 | イオン保険サービス労働組合 | イオンクレジットサービスユニオン |
(3)教育活動
- 第36期に立案した教育体系に基づき、年間を通じた労連教育活動を教育情宣局が統括して展開します。
- 教育用に作成した資料を書庫フォルダに格納することで、単組・地域でいつでも使えるように整備し、教育活動の拡大を図ります。
3.社会参画活動
(1)政策推進活動
- 「政策推進委員会」を設置し、上部団体からの社会運動としての取り組み要請事項の労連内での展開計画の立案、および労連から経営・上部団体に政策提言する事項の取りまとめと立案を行い、中央執行委員会に答申します。
- 政策推進を進めるための学習機会や議員・経営者との対話の機会等を検討・実施します。
(2)政治活動
- 第26回参議院議員選挙に向け、「かわいたかのり推薦決議」を全単組で行い、活動のキックオフを行います。
- UAゼンセン組織内議員・準組織内議員およびパートナー議員との連携を高め、地域や暮らしの課題解決を図ります。
- 政治団体「くらし向上委員会」「夢・未来の会」と連携して諸活動を推進します。
(3)社会貢献活動
<カンボジアワーキングキャンプ・贈水の輪>
- 新型コロナウイルスの状況を鑑み、今期のカンボジアワーキングキャンプは中止します。贈水の輪募金の寄贈についてはアジア協会アジア友の会と連携して検討・実施します。
<イオン心をつなぐプロジェクト>
- 労使共同「心をつなぐプロジェクト」を各社労使で推進します。「未来共創プログラム」に対して特別会計「イオン心をつなぐプロジェクト活動支援会計」より活動資金を拠出します。
<イオン社会福祉基金>
- 労連中央執行委員会で情報共有を行い加盟単組の関与向上を図るとともに、イオン社会福祉基金の今後の活動のあり方について検討を行います。
<今後の社会貢献活動の検討>
- カンボジアワーキングキャンプや心をつなぐプロジェクトの経緯・取り組みに中央執行委員が関与することで、社会貢献の意義の再確認と単組での展開の検討に活かします。
- 「社会貢献プロジェクト」を継続します。今後の労連社会貢献活動のあり方と、大規模自然災害をはじめとする困難な事態に対応するボランティア・カンパ等によりグループ各社の組合員の暮らしを守るための「イオン労連ボランティア基金(仮称)」の設立を検討します。
- イオン心をつなぐプロジェクトのクロージングと今後の労使共同社会貢献活動については労使事務局で検討を進め、答申します。
4.労働条件改善活動
(1)労働政策の推進
- 同一労働同一賃金のさらなる推進に向け、いわゆる非正規層の処遇改善を含めた人事諸制度の改善について、統一闘争をヤマ場に継続的に取り組みます。
- 加盟組合の知識・スキルアップにつながる教育機会として、外部セミナーへの派遣、並びに書記長会議・要求検討準備会で実力向上につながるプログラムを行います。
(2)グループ共通福祉
- グループ共通福祉会に理事・代議員を派遣し、中央執行委員会での意見交換を踏まえ、円滑な運営と改革に向けた提言を行います。
- 広報・教育活動・地域活動等でライフプランセミナー(企業年金)・リロクラブ紹介(GLC)・スポーツイベント(健保)などグループ共通福祉のリテラシーと推進につながる活動を検討、実施します
5.経営対策活動
(1)事業構造改革への対応
- 事業再編にまつわる人事制度改定、組合統合等の検討に関するフォローを実施します。
- 新型コロナウイルスの影響による企業の業績悪化を受けた労使協議のフォローを行うとともに、グループ労使で歯止めとなる対応を検討・実施します。
(2)事業別労使懇談会
- グループ経営政策の理解を深め、単組労使で解決できない課題を解決することを目的とし、事業別労使懇談会を実施します。該当の事業責任者に対峙する単組を招集します。
(3)単組の提言力向上
- 労使協議会を軸に職場の課題を踏まえた改善提案が出来るよう、担当事務局がフォローや教育を行い、単組活動サポートを行います。
(4)グローバル枠組み協定
- グループ労使による定期的な情報交換と当該労使の主体的な参画を通じて、様々な課題の解決をはかります。
- 加盟単組のグローバル枠組み協定についての理解が深まるよう、定期的に取り組みの進捗状況を共有します。
- イオングループ労使の重点取り組みとして、グローバルサプライチェーンの問題と各国の安全衛生の問題の解決に向けた取り組みを進めます。
6.海外活動
(1)海外出向者支援
- 海外出向者の労働条件について、労連の改善目標であるガイドラインをもとに、加盟単組と連携しながら改善に取り組みます。
- 安全を脅かす緊急事態(災害、伝染病の流行等)発生時の対応ガイドラインを作成します。
- 加盟単組が海外出向者と日常的にコミュニケーションをとれるネットワークを構築します。
- 出向者面談や交流会を実施し、海外出向者同士のネットワーク構築と労働環境を把握し改善します。
- 加盟単組だけでは対応出来ない場合は、労連としてサポートを行います。
(2)海外の事業展開における課題解決の取り組み
- 国際事業の経営課題について、イオン(株)と定期的に情報交換を行います。
- グローバル枠組み協定の取り組み方針に沿って、海外領域の活動に取り組みます。
(3)各国で働く従業員の主体的な経営参画活動の支援
- 経営幹部と従業員が協働し、課題を解決できるサポートを継続的に行います。
- イオン労連の理念を知り、体感する機会として、各国で働く従業員の社会貢献活動(カンボジアワーキングキャンプ)への参画を推進します。
(4)各国に進出しているグループ会社の労働組合結成とサポート
- 従業員の主体的な意思と企業の健全な成長を前提に、各国のグループ会社に結成された労働組合や今後結成を目指している組織への活動に対して、地域でサポートできる体制を整えます。
- 現在労働組合が存在しないグループ会社での組合結成については、加盟単組と対応方針を確認した上で、取り組みを進めます。
- 理念実現に向けて連携し合う「グローバルネットワークユニオン」へ参加する単組を広げていきます。
- 「グローバルネットワークユニオン」が共に成長し、認め合い、励まし合い、高め合う関係を創造する場として「イオングループユニオングローバルネットワークコミッティ」を開催します。
(5)各国の労働組合の発展への貢献
- イオンの協調的労使関係構築の取り組みを、積極的に外部へ発信し、民主的労働運動の浸透を目指します。
(6)各国での問題解決に必要な関係諸団体・有識者との関係構築
- UAゼンセン、UNI-Apro、各国の労働組合や海外の労働組合問題等に精通している有識者との関係を構築し、連携しながら各国に適した取り組みを進めていきます。
7.総務・会計・財務・共済
(1)リスクマネジメント体制の確立・単組ガバナンス強化
- 大規模災害及び新型コロナウイルス等の大規模感染症時の初動体制を確立し、各単組においても体制整備を促進します。
- 単組の内部監査・外部監査導入を促進するとともに、相互チェックや勉強会の実施等ガバナンス強化に対する関心と実務レベルの向上を図ります。
(2)規約・規定の整備
- 実態や社会情勢の変化を踏まえた規約・規定改定の検討を進めます。加盟組合においてもUAゼンセン標準規約案・労連規約を参考に改定を進め、ルールに即した組織運営を行うように改善を図ります。
(3)電子化・省力化の推進
- WEB会議活用とペーパーレス化を強力に推進します。そのために必要な器材整備を行います。
- 財務・総務面においても電子化を積極的に進め、加盟組合への展開を行うことでバックオフィス業務の省力化に貢献します。
(4)UAゼンセン共済
- UAゼンセン共済加入・変更手続きのWEB化をUAゼンセンと連携しながら検討します。また、専従者の少ない単組の手続きフォローの拡大を検討します。
- 単組別加入率目標を定め、加入計画に基づくアプローチを実施します。
8.広報・情報
- HPを改定し、SNSからHPにリンクすることで単組に必要な情報が一元化されている状態を構築します。
- 広報ゆうわを月1回発行し、タイムリーで単組広報にも使える内容を発信します。
- SNSを活用した労連情報・広報の発信を検討します。
- 会議・情報のやりとりはITツールの活用を基本とし、ペーパーレス化の推進を図ります。
9.上部団体への戦略的な人材配置
- 労連全体としてより効果的な上部団体への派遣を目指して重点配置や重複解消を図っていきます。また、動員要請等については相互の情報を共有し、最大労連としての付託に応えられるようにします。
10.40周年記念事業
- 1980年10月29日にジャスコ労働組合連合会が結成、本年は40周年となります。社会状況を鑑みて記念式典は実施しないこととしますが、他の事業等については事務局で検討を行い、中央執行委員会に答申します。