理念・基本的考え方
1.前提として共有すべき事項
1.イオン労連は社会の問題を解決する。
UAゼンセン傘下、最大規模の加盟労連として社会全体に対して責任を果たす立場となりました。
よって、「雇用の確保及び労働条件の維持改善」という基本機能を果たすに留まらず「社会の問題を解決する」という前提として共有すべき事項を掲げ、「先進性」「革新性」に富み、社会から評価される運動展開の力量を持ちます。
「社会の問題とは何か?」について認識を深め、またどうすれば解決するのかについてみんなで考えます。
2.組合員起点、単組主体性と労連全体との補完関係を持って労連総合力を高める
- 組合員、加盟単組、イオン労連の関係は不可分で一体的なものです。
- イオン労連としての一体性は、加盟単組の主体性によるものであり、その先には組合員の主体性があります。イオン労連中枢は、全体の活動が綜合(つながり合ってまとまる)され、向上するよう機能します。
- 活動へ組合員が主体的・自律的に関与していることが組織運営の基本構造にあり、活動はより身近なところで起こるように取り組みます。
3.共感性を基盤に創造性と多様性を背景に知を創造する。
- 理念の実現の取り組みは、共感性(体感を通じて価値観の共有を図ること)を基本とします。
- 「知」の創造が、運動を支えるという認識を強く持ってマネジメントします。
- イオン労連の規模が拡大することにより、多様性が高まることが創造性に活かされるように取り組みます。
※「イオン労連は社会の問題を解決する」と掲げるのは、活動を進めるにあたって、会社や単組の問題だけにとらわれず、「社会の問題とはどのような問題なのか、なぜ起きたのか、どうすれば解決するのか」ということを考え、これらをとりまとめて活動しなければならないということを意味します。
2.イオン労連の理念と労連の運動論構築のための仮説
イオン労連の運動論構築のための仮説は、理念実現を目指し、ビジョン・到達目標としての「行き着く先の港」を明らかにして、その内容を深く共有するとともに、知恵を結集し具体的方法論を持って、労連運動の構造を構築するという労連の運動論構築のための仮説として、到達目標として理念が実現された状態を具体化したものです。 この仮説を理解・共有する取り組みをするとともに、それを「良」とするならば単組の到達目標として置き換えてみて実現しようとしたときに、「何が問題であり、課題なのか?」を明らかにしていきます。そして、そこで明らかにされた問題・課題を解決するために、単組が求めることを明らかにして共有し、それを実現するという構造に労連の活動を転換していくものです。これらの取り組みを通して、この仮説を全体で検証して「労連の運動論」として発展させ構築します。
1.イオン労連の理念
「働きがい」を高めることを基軸とした「生きがい」の実現とグループの「健全」な「成長発展」の実現
① 「働きがい」を高めることを基軸とした『生きがい』の実現
「働きがい」=「納得して」、「楽しく」、「働く(そうしたい!)」
「納得して」
- 理念・ビジョン・目標がわかる。(わたしたちはなにもので、どのような社会的役割・機能を果たす存在なのか?)
- そのことに照らして、自分及び自分たちの果たすべき役割と成果がわかる。
- その仕事に取り組むに当たって、大切にすべき考え方や価値観がわかる。
- その仕事の基本がわかり、やり方がわかり、経営全体の成果と自分の仕事・働き方との結びつきがわかる。
- 具体的目標が共有され、必要な情報が疎通され、結果について共有され、その成果が理念に対してどうだったかの価値評価が還元されている。
- 理念・目標と矛盾せず、現場現実に根差したマネジメント(お客さまの求めることに応えるためには、何を言ってもやっても良いという安心感)を講じる経営層及び上司との信頼関係と職場風土の存在。
- 仕事に取り組むに当たって、主体的・自律的に取り組むことができる。
「楽しく」
- 自分自身の創造性を発揮することが出来る。
- 仲間とともにチームとして、仲間を認め合い仲間との達成感を感じることができる。
- お客さまの評価を感じることができる。社会的評価がされている。
「働く(そうしたい!)」
- わたしらしく仕事ができている。
- 社会的に重要な仕事を担っているという実感がある。
「生きがい」=自分らしく(基盤:安全、安心、健康)
- 人生の目的は、自分らしさの希求。(強く願い求めること)
- 経済的条件の充足。
- 人間が人間らしく生きることを支える。
② グループの「健全」な「成長発展」の実現
「健全な」=社会の問題を解決する(社会的責任・コンプライアンス)
- 価値を生み出す過程及び生み出した価値において、社会の問題を解決する会社であること。(本当に必要とされる企業)
- 法遵守はもちろんのこと、社会的規範及び倫理を率先して遵守する。
「成長」=結果として、お客さまの支持が高まり成長を実現できる
- 源泉は、従業員の人間としての成長にある。
- 革新の精神と人間尊重の精神の継承。
- ステークホルダーにとっての意味は、企業グループの健全な発展、組合員の成長とより善い生き方の実現、その総和としてのより善い社会の実現。
2.実現に向けてのわたしたちの具体的活動
- 理念を実現するために、その実現のステージとなる「企業と企業経営のあり方」、そしてそこでの「働き方」について「あるべき姿」を構築する。
- その「あるべき姿」に対して、現状を正しく認識するとともに、「あるべき姿」実現へ向けて課題を形成する。
- 形成された課題に対して、解決するための戦略(取り組むに当たって、どのような価値観や考え方を択一するのか)と政策(手段方法の体系と解決の道筋)を持つ。
- 課題解決にあたって足らざるを(不足する能力及び知識・見識)知り、抑制無く補う行動を果敢に行なう。
- これらのことを、組合員の主体的参加関与と自立的・自律的・創造的行動によって行う。
- こういった、運動・活動を志として共有し取り組む単組が連帯して、相互に学びあい・高めあい・励ましあい・補いあいをすることによって実現する。
3.イオン労連が果たすべき機能と役割
1.イオン労連の位置づけ
- イオン労連の運動論構築のための仮説に取り組むに当たって、その認識を共有すべきこととして位置づける。
- 運動論同様、実践・検証を経て発展をさせ、より求められるものとして構築していく。
2.イオン労連(活動ステージ)が果たす機能
- 資本を共有するところから発生するイオン株式会社(純粋持株会社)との労使関係を構築する。
- 労使関係を機能させるために、効果的・効率的な情報収集、政策立案、運動推進を、単組連帯(単組主体と相互の一体性バランス)のもとに実現する。
- そういった集団として、その規模や立場に相応しい社会的役割を単組連帯(単組主体と相互の一体性のバランス)のもとに果たす。
- イオン労連とは、こういった「活動の態様(ありさま)をいう」のであって、事務局や執行部を指すものではない。