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第3次新労連ビジョン

Ⅰ.はじめに

1.「第3次新労連ビジョン」

2016年9月28日開催の第33期第37回定期中央大会で第3次新労連ビジョンを決議しました。その内容は、綱領と理念に基づき「私たちのありたい姿」とそれを実現するための「6つの挑戦」で構成しました。そして、「6つの挑戦」の2020年までの具体的な取り組み内容として「中期的な取り組み」を第33 期に中央執行委員会で確認し、第34期第38 回定期中央大会の議案として組織決定することとしました。

Ⅱ.第3次新労連ビジョンの「私たちのありたい姿」と「全体図」

1.「私たちのありたい姿」
組合員ひとり一人が人間らしく、心豊かに生きていくために、笑顔あふれる理想の「職場」「産業」「地域」「社会」を実現する

イオンの企業統合や再編により、労連の組織は有期雇用社員の組合員化と相まって、組合数と組合員が増加し、業態や従業員構成等も大きく変化しました。この変化とこれから起こる予見に対応し、職場、産業、地域、社会、に対する役割と責任と可能性をふまえ、実現したい姿がイメージできるものとして定めました。


イオンの企業統合や再編により、労連の組織は有期雇用社員の組合員化と相まって、組合数と組合員が増加し、業態や従業員構成等も大きく変化しました。この変化とこれから起こる予見に対応し、職場、産業、地域、社会、に対する役割と責任と可能性をふまえ、実現したい姿がイメージできるものとして定めました。

2.全体図

全体図

(1)「私たちのありたい姿」
 私たちが実現している未来の姿(2024年)

(2)「私たちのありたい姿」を実現するための「6つの挑戦」
 私たちのありたい姿を実現するための取り組み

(3)「中期的な取り組み」
 私たちのありたい姿を実現するための中期的な道筋
(4年間を基本としますが、環境変化に応じて随時見直します。)

下記の表は横にスライドします

第3次新労連ビジョン
中期的な取り組み
第33期
(2017年)
活動方針
第34期
(2018年)
活動方針
第35期
(2019年)
活動方針
第36期
(2020年)
活動方針
第37期
(2021年)
活動方針
第38期
(2022年)
活動方針
第39期
(2023年)
活動方針
第40期
(2024年)
活動方針

(4)活動方針
 中期的な取り組みの実現を目指した1期の活動計画

(5)イオン労連が大切にしてきたもの
 労連の運動を支える基盤

Ⅲ.「私たちのありたい姿」を実現するための「6つの挑戦」

挑戦1▶
「納得して、楽しく、働く」職場と安心して働くことの出来る職場を実現する。

(1)「納得して、楽しく、働く」職場を実現することで、イオンの経営危機を克服する

「雇用を守る」という現実を創る本当の力を持つために、「納得して、楽しく、働く」職場を実現することを目指して運動を進めます。会社の持続可能性を高めるために、経営の施策を職場で実践し現実を創っていくのは私たちだという認識に立ち、「人と組織の問題」として現場の課題を労使で共有しながら経営危機からの脱却を目指します。

(2)先進的で魅力的な労働条件・労働環境の構築に取り組み、誰もが安心して

働き続けられるイオン、そして、流通サービス産業の公正労働基準を確立する少子高齢化による労働人口減少や価値観の多様化などにより、育児・介護・LGBT・障がい者・国籍・地域を大切にした働き方など、多様性を認め合い、働き方を選択する自由度を高めながら、公正に処遇される仕組みと労働環境を整備します。暮らしを支える福利厚生については、健康保険・企業年金・グッドライフクラブが抱える課題を整理・解決し、グループ共通福祉としてのあり方を明確にします。流通・サービス産業の公正労働基準の確立と社会の問題を解決することが、イオンの責任であり規模がもたらす可能性です。社会に誇れる先進的で魅力的な労働条件、働く環境の構築に果敢に取り組みます。

(3)組合員範囲の拡大と未組織企業の組織化に取り組み、イオングループ全体の問題を解決する

労働組合がないグループ企業の労働条件や職場環境は様々な問題をはらんでいることが予測されます。また組織率が過半数に達していない組織は真に労働者を代表しているとは言えません。これはイオンとしてのリスクであり、労連が対応すべき課題です。全従業員が参画し、職場の問題解決を主体的に解決する組織運営を構築するために、組合員範囲の拡大と未組織企業の組織化に取り組みます。

挑戦2▶
流通サービス産業発展への貢献を通じて、より善い社会を実現する

流通・サービス産業は産業の中でも最大の雇用労働者数を保持し、日本のGDPの約60%を占めながら、政治・行政における政策や法整備等は、他産業に遅れをとっています。働く環境も低賃金、長時間労働、不払い賃金等の問題を抱えています。そこにイオンは大きな影響を与える規模に成長し、社会的役割と責任の重さが高まりました。UAゼンセン流通・サービス産業政策実現は非常に重要な取り組みです。これに主体的に関与・牽引する先頭に立つと同時に、上部団体への人材の配置・派遣を戦略的に行います。

挑戦3▶
私たちが暮らし働く、地域と職場を起点に社会の問題を解決する

(1)地域を知り、地域とつながり、地域の問題を解決する

経済社会が成熟し、ライフスタイルが多様化するにつれて、地方行政、個人、家庭では解決できない問題が生じています。また、労働力と購買力の双方に大きくマイナスの影響を及ぼす地域の過疎化の問題、買い物難民や環境問題も深刻化しています。問題解決と地域の再生に対する流通サービス産業の役割は、社会的インフラとして期待が大きくなっています。地域の再生に対してどのような貢献ができるのか、地域の現状を知り、地域とつながり、具体的な取り組みを実践します。

(2)政策課題の解決と政治への参画意識の醸成

政治を身近な課題として、介護や育児、環境等の暮らしの課題、働く職場の課題を加盟単組の活動として課題形成し、労使間で協議し解決しなければなりません。労使では解決できない課題は、政治の場を通じて解決へ繋げていきます。これを実現するために、UAゼンセンの政治ビジョンに主体的に関与して、地方行政、パートナー議員やNPOと連携し、社会の問題を解決する取り組みを実践します。

(3)社会貢献活動を通じて社会問題を学び・考え、解決の実践へ

カンボジアワーキングキャンプと贈水の輪の活動、地域の社会貢献活動、東日本大震災の復興を長期にわたりサポートするイオン心をつなぐプロジェクト等、これまでの社会貢献活動を通じて関わった人とのつながりや地域との関係性やその歴史的背景などから改めて、社会の問題とは何か、私たちは何ができるのかについて、学び・考え、社会の問題を解決する具体的な行動を実践していきます。

挑戦4▶
グループ経営の変化に対峙した労使関係の構築と労連組織体制の再構築

(1)イオンの変化に対応した労使関係の構築

イオンは規模拡大に伴い、マネジメントの複雑性と多様性が増しています。イオンのマネジメントの変化に柔軟性と戦略性をもって対応し、問題解決が図れる労使関係を構築します。そして、経営発展のために恒久的で健全な労使関係構築のための枠組み構築を目指します。

(2)労連運動論を継承した組織運営体制の再構築

労連は46加盟組合とイオンリテールワーカーズユニオンが労働協約を締結している16社の企業で構成され、組合員数28万人のうちパートタイム組合員が80%を占めています。加盟組合数と組合員数の増大に対応しながら、労連の活動は理念の実現を目指し、これまでの運動論を大切に継承しなければなりません。そして、組合員にとって労連活動が身近であり、様々な課題解決は職場に近い地域で実践される必要があります。組合員が労連の一員であることが感じられることを大切にしながら、組織運営体制を抜本的に見直します。

(3)加盟単組の統治機能の強化

労働組合は原点である「一人ではなし得ない課題を解決するために、仲間で助け合い課題解決する」という、組合員起点・職場起点での運動が実践出来なければなりません。加盟組合の統治機能を強化するために、自組合の活動がどうあるべきなのか、目指すべきものは何なのか、活動の基本を改めて確認します。加盟単組が組合員の付託に応えられる基本的な活動が出来るよう統治機能強化を継続します。

挑戦5▶
協調的労使関係を通じて、アジアの民主的労働運動に寄与する

イオンの海外事業のマネジメントは3 本社(日本・中国・アセアン)体制となり、海外事業はM&Aの実施やグループ各社の海外進出の増加等により拡大し、イオンの業績への影響度が高まっています。労働組合の基本機能である「雇用の確保及び労働条件の維持・改善」はイオンが健全に経営成長する事が不可欠です。「海外出向者の労働条件や生活環境の問題」「各国のイオンピープルとの連携」「海外の事業展開に伴うガバナンスリスクへの対応」などがこれまでの国際活動で課題として顕在化しました。グローバル枠組み協定の履行、「自分たちの職場や会社を自分たちで良くしていく」取り組みの実践をもとに、多くの従業員の参画により、民主的な労働運動を浸透させていきます。

挑戦6▶
リーダー創造を目指し、「人間力の高い」人を育む

第3次新労連ビジョン実現に向け、私たち自身が実現する当事者となり、行動を変え、連帯して仲間と共に活動することが大切です。リーダー創造は、あらためて「対話・共感・連帯」を大切に、行動・実践できることを継承します。このリーダー創造を「人間力の高い」人を育むこととして、全ての活動を考え実践する際のベースにします。『人間力の高い「人」を育む』ことを、合言葉として活動を続けることで、経年かけて、次世代のリーダーを育む組織風土を創り、私たちの理念を実現する運動の推進につなげます。

私たちは応援しています

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